【銘柄分析】加湿器特需でチャンス『ダイニチ工業』、コロナショックで注目したい株

株・投資・銘柄分析

コロナショックで世界同時株安を経験している今日この頃です。今回はこの暴落相場において注目しておきたい株「ダイニチ工業」を紹介したいと思います

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ダイニチ工業~加湿器特需に光あり~

コロナショックで加湿器特需に沸く

今回ダイニチ工業を紹介するきっかけとなった理由として、コロナショックの対応策として「加湿器が有効」という報道が流れ、加湿器を手掛けるダイニチ工業にもホテルなどから加湿器の注文が入っているとNHK「おはよう日本」をはじめ、各メディアが報じています。(↓参照記事・にいがた経済新聞より

このため、加湿器需要は今後さらに高まることが期待されることから、加湿器メーカーである「ダイニチ工業」は注目しておきたいところです

ダイニチ工業の投資・株価情報

東証一部上場[5951]
株価:597円,
PER22.4, PBR 0.42, 配当利回り3.6 %
家電製造業:石油ファンヒーター・加湿器で国内シェアトップ
※株価等は2020年2月29日現在

ダイニチ工業の加湿器部門の業績は?

では今回注目されているダイニチ工業の加湿器部門はどのような状態なのでしょうか?

ダイニチ工業の主要品目売上高から紐解いていきましょう(※下図参照)

現在、ダイニチ工業全売上に占める加湿器部門は全体売上の17%ほどとなっています。依然として石油ファンヒーター(売上高の76%)に依存した経営状態ではあります。また、エアコンや都市ガスが整備されてきた世の中で、石油ファンヒーター部門は売り上げで伸び悩んでいる状態です。しかし、加湿器の売上高は年10%ほどの速度で順調に成長しており、構成比は2015年12.3%→2019年17.4%まで伸びてきています。
さらに今回のコロナショックにより加湿器の売上が伸びることが予想されることから、少しづつ石油ファンヒーター依存の状態からは抜け出していきそうな兆候ですね

ダイニチ工業の強み~一貫した国内工場での製造~

人件費の安さによるコストカットなどの観点から、現在多くのメーカーが中国などに海外工場を建設し製造しております。しかし今回のコロナショックでは、海外工場の閉鎖や物流の停止などが予想されることから、そのような海外進出を進めてきたメーカーにとってはかなり痛手となるでしょう

ダイニチ工業は国内工場で製造を行う

一方、ダイニチ工業は製造業でありながら、日本で開発~製造までを行っており、今回のコロナショックでの中国などの工場ストップの影響を受けにくいことが予想されます。各メーカーが中国工場の閉鎖により苦しむ中で、ダイニチ工業は国内工場での安定した製造・供給することができるでしょ。
今回のコロナショックではダイニチ工業の「加湿器を製造」というポイントだけではなく、「国内生産」という特徴も武器になると考えられます

買い時は?~買い急ぐ必要なし、決算発表時期から考察~

では、ダイニチ工業の買うべきタイミングについての考察ですが、私としては「焦る必要なし」と考えています。

ではなぜ焦る必要はないと考えているのでしょうか?
加湿器特需で急騰してしまうのでは?

コロナ感染症のニュースが飛び込んできた際に、病気と関連性の高く容易に需要が想像できたマスク関連の株は軒並み上がりました。しかし、チャートを見る限り、ダイニチ工業は日経平均と同じように株価は加工しており、このことから、マスク関連株には敏感だった市場の投資家は、加湿器業界に関してはまだ注目しておらず株購入を行っていないと考えられます。そのため、まだ注目がされてない(市場の投資家が気づいていない)ダイニチ工業を焦って買う必要はなしと思います。また、コロナショックの終息時期についてはいまだ目途が立っていないことから、今後も各国の株価は冴えないor下落傾向が続く可能性が高いです。そのため、いくら加湿器を製造するといえど、ダイニチ工業もいち製造メーカーとして、その流れに引っ張られる形となるのではないかと考えています。このため、焦って買ったものの日経平均と同様に下落してしまう可能性があります

現在、水面下で加湿器の売上が急上昇していると仮定するならば、この事実が明らかになるのは1~3月期の業績報告となる2020年5月の2019年3月度決算発表なので、仮定が正しければ市場から注目され始めるのはこの決算発表後でしょう。特に、多くの製造メーカーが苦境により悪決算発表になる中での良決算となるため、必要以上に買いが集まることが予想されます。そのため、買い時としては、コロナショックの終焉との兼ね合いもありますが、ダイニチ産業の5月決算発表(昨年決算は5月13日)前、すなわち5月になってから購入を決めてもいいのではないかと考えています。

そのため、5月までは頭の片隅に「たしかダイニチって加湿器つくってたよなぁ」ぐらいを入れておけばよいのではないでしょうか?

今後、メディアで加湿器の有効性が多数アピールされるのであれば、決算前に注目される可能性もありますが…

 


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