伊藤忠商事(8001)は減配しない安心の高配当商社株!今回はその事業内容や業績推移、株主還元政策を解説します。
●伊藤忠商事(8001)の事業内容と決算内容、業績推移
●伊藤忠商事(8001)の株主還元政策
●伊藤忠商事(8001)の配当水準&株価推移
伊藤忠商事(8001)の好調な業績と事業内容を分析!
伊藤忠商事(8001)の株価・基本情報
証券コード | 8001 | PER | 7.1倍 |
株価 | 3564円 | PBR | 1.41倍 |
時価総額 | 5兆6485億円 | 配当利回り | 3.09% |
※株価情報等は(2022年1月7日現在)
伊藤忠商事の現在株価は3564円、時価総額は5兆6485億円で、PER 7.1倍、ROE 10.7%、自己資本比率 33.5%、配当利回りは3.09%となっています。
株価推移を見ていくと、2021年に入って急激に株価が上昇し、ここ最近は3100円〜3500円を上下しています。
伊藤忠商事って聞くとどんなことを思い浮かべるかな?
平均年収が1627万円ということで、イケイケサラリーマンって印象です笑
就職偏差値も70ってことで文系の花形みたいな企業イメージだよね。
伊藤忠商事(8001)の事業内容!5大総合商社のひとつ!
では伊藤忠商事はどんな会社なのか、というのをまず説明していきたいと思います!
伊藤忠商事は大手総合商社です。
基本的には、グローバルな物流ネットワークを持ち、海外から輸入して売ってみたり、輸出して売ってみたりというような事業を行なっています。
セグメントとしては繊維カンパニー、金属カンパニー、食料カンパニー、第8カンパニー、情報・金融カンパニー、住生活カンパニー、エネルギー・化学品カンパニー、機械カンパニーなど多岐に分かれています。
つまり、資源開発、原料調達から製造・加工、卸売、小売サービスこれらを全て事業領域として持つことによって付加価値を高めたり、シナジーを生ませたりしていることになります。
実際にどんなことをやっているかというと、プラント・船舶・航空機事業や不動産開発、物流倉庫などの事業、それ以外にも企業への貸し付け・リース事業なども行なっています。
また、皆さんファミリーマートは行ったことがあると思いますが、このファミリーマートをコンシューマービジネスとして手掛けています。
このファミリーマート事業というのは、今まで培ってきたそれぞれの事業分野(例えば食料品や包装・パッケージのような自分たちの得意分野)、さらに中間流通なども手掛けており、伊藤忠のノウハウを全て生かしてきた事業となっています!
それ以外にも繊維ブランドということでブランドビジネスなども行っており、例えば、DESCENTEを傘下に買収したり、EDWINを子会社としたりしています。
意外に知らず知らずのうちに伊藤忠の製品を使っているという事もありえるかも知れないね!
セグメントの売上構成比を見てみると、食料品が38.4%、エネルギー・化学品が21.4%、機械が10.2%ということで、食料品の割合が一番高いことが分かります。
一方で注目すべきなのは、利益構成については食料品ではなく、金属などの資源系が強いということです!
必ずしも売り上げが大きいと利益も大きいという訳ではないというのが企業の面白みだと思います!
伊藤忠商事(8001)の決算内容・業績推移 コロナ禍からの回復に注目!
こちらは、伊藤忠のIRページに載っていた情報ですが、伊藤忠の利益については上がり下がりが見られますが、20年間長期的に見て利益を積み重ねてきた企業であることが分かります。
そして、2015年には利益で総合商社ナンバーワンということで、三菱商事や双日など様々な商事系の企業がありますが、その中で利益トップに立ちました!
実際に今年の決算予想を見てみると、売上高や営業利益に関してはまだ予想の段階では非開示ですが、最終益に関しては前年比+86.8%となっており、ものすごい決算を出してきそうな予想となっています!
これについては、コロナ以降、再び物流が改善したり、各種需要が高まったりしていることで、伊藤忠の手掛ける多種多様なセグメント(繊維、機器、金属など)で今年増益が発表され、結果的に最終利益が大きく積み上がりそうということになっています。
特にコロナの中では、伊藤忠商事などの商事系の会社は物流が止まったり、需要がなくなったりして業績が落ちていましたが、今年の第一四半期決算に関しては前年比+22.1%、そして経常利益に関しては+175%ということで、ものすごい決算を出しています。
去年は売上が下がり、それ以上に利益が下がってしまいましたが、今年については大きく回復していることが分かります!
実際にグラフで売上と利益の推移を見てみると、確かに2020年からは一時期、売上高が下がり、利益も厳しい状態になっていましが、今年に入ってから急激に売上と利益が改善しているのが分かると思います。
伊藤忠商事(8001)の株主還元政策 減配リスクの少ない累進配当!
それでは、伊藤忠の株主還元政策、ここらへんがものすごく面白いポイントなので見ていきましょう!
伊藤忠商事に関しては、2021年度は利益を5500億円から7500億円へと上方修正したことによって一株当たりの配当金は前期+22円で110円、そしてこれを下限としてさらに増配をするかもしれないよと発表しています!
また、さらに面白いのは伊藤忠というのは、中期経営計画の中でこの期間中は累進配当を継続します、つまり、配当は減らさないと発表しています!(⚠️累進配当というのはあくまで現状の見込みでは配当は減らさないということなので、大きなリーマンショックなどが起きてしまったら減配する可能性はあります。)
さらに面白い政策としては、ステップアップ下限配当の再導入ということで、2022年度は120円を下限に増配、2023年は130円を下限に増配を重ねるということで、この2年間の配当を最低限ここまでは増配すると発表しています!
そして更に2023年度までに配当性向30%までコミットメントということで、現在の伊藤忠の配当性向は20%ほどですが、2023年には30%にすると述べています。
つまり、もし今の利益がそのまま続いたとすると、1株益は505円ということなので配当性向30%にすると1株あたりの配当金は151円になるこという計算になります。
これを今の株式水準で単純計算すると2023年に配当金が下限の130円だった場合でも利回り3.8%、一方でこのまま利益が継続し、配当金が150円になった場合、利回り4.4%と、2年後の配当利回りを計算するとかなり高配当となることが分かります。
つまり、将来の利回りを考えると今はとても株価が割安といえるのかもしれないね!
過去の動画で紹介した利回り6%の高配当株2銘柄では、ソフトバンクもJTも配当利回り6%を超えているのは魅力でしたが、配当性向も75%や81%とかなり配当金が利益を圧迫していました。
一方で伊藤忠というのは現状、配当性向20%程度とまだまだ余裕のある企業であることが分かります!
ということで、高配当株の中でも増配余地のある企業として注目しておきましょう。
実際に投資の神様であるウォーレン・バフェットも2020年中に割安な日本の商社株を購入したというニュースも出されました。
その中では日本を代表とする丸紅や三菱商事、伊藤忠商事などの5社の商事株を買ったと発表され、この背景を追い風に商事株の株価が急激に上昇しました。
つまり、投資の神様も注目するくらい今日本株は割安だと判断されているようです!
伊藤忠商事(8001)の配当水準&株価
最後に今の配当水準と株価について見ていきましょう!
こちらのグラフは赤色の線が配当水準、そして青色の線が株価を指しています。
2018年〜2020年は非常に高配当水準でしたが、2021年以降、商社株は急激に株価が上昇して配当利回りは一時2.4%まで下がっていました。
一方でここ最近では増配発表したことで、配当利回りは3.2%水準まで再び戻しています!
伊藤忠への投資というのはさらに2年後を見据えて将来的に今の配当水準というのがどれぐらいになるのかを考えながら投資していくといいでしょう!
伊藤忠商事(100株36万)を購入するのにおすすめの方法
伊藤忠商事は現在株価3600円ほど、100株購入するには36万円ほどの資金が必要になります。
1銘柄に36万円も突っ込めないよ…
多くの個人投資家にとって、このような金額を一銘柄に投資することは勇気がいることであり、また、分散という観点からもリスクが高すぎます
特に商事株というのは景気敏感株と言われており、少し景気が悪くなると株価が一気に下がるというのが特徴的な企業となります。
投資をする上では分散が基本!1銘柄に集中投資は大きなリスクが伴います
幸い高配当株の場合は、1株購入の場合でも配当金が支払われます。
このため、1株購入が可能な「Line証券」などを使い、自分の資金量に応じた株数を購入することを強くお勧めします。
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