SMC(6273)は好決算なのに割安な日本株!今回はその事業内容や決算内容、懸念点について解説していきます。
●SMC(6273)の事業内容と決算内容
●SMC(6273)の配当金推移
●SMC(6273)の懸念点と注目ポイント
SMC(6273)の好調な業績と事業内容を分析!
SMC(6273)の株価・基本情報
証券コード | 6273 | PER | 30.9倍 |
株価 | 76310円 | PBR | 3.46倍 |
時価総額 | 5兆1410億円 | 配当利回り | 0.79% |
※株価情報等は(2021年11月25日現在)
SMCの現在の株価は76310円、時価総額5兆1410億円で、PER 30.9倍、ROE8.4%、自己資本比率88.9%、配当利回りは0.79%となっています。
株価推移については9月中旬から急速に下落し始め、10月13日には底値の61170円をつけましたが、それからは再び右肩上がりに上昇しています。
レーティングに関しては、「買い推奨」から引き続き「買い推奨」のままとなっており、目標株価が81400円→84800円と引き上げられました。
SMC(6273)の事業内容!どんな会社?
ではSMCはどんな会社なのか、というのをまず説明していきたいと思います!
SMCは空気圧機器をはじめとする自動制御機器の製造販売を行う会社です。
それ以外にも、電動機器、センサ、温調機器なども取り扱っています。
空気圧機器というのは、電磁弁やエアシリンダのような空気を圧縮して物をつかんだり、回したりと人の手に代わるような作業を行う装置のことを言います!
実際にこの空気圧装置は、自動車産業や工作機械、半導体製造装置、医療機器などの様々な産業分野の自動化・省力化に貢献しています。
SMCの海外売上構成比を見ていくと、ヨーロッパの売上が16.5%、アジアが40.7%、日本が27.5%、北アメリカが13.5%となっており、世界で活躍するグローバルな企業であることが分かります!
特に注目していただきたいのが空気圧機器のシェアで、国内では65%、北アメリカ27%、ヨーロッパ23%、アジア/オセアニアでだいたい50%ほど、そして世界的に見ると38%のシェアを占めています!
ものすごく競争力の強い企業であることが分かるね!
またSMCの事業環境としては、自動制御機器というのは今後ますます需要が伸びていくと述べられています!
その理由として、
・少子高齢化や労働力人口の減少、人件費高騰などの社会的背景
・DX、IOTの推進
・コロナウイルスによる工場の運営形態の変化(人が集まった生産は控えていこうという動きへ)
などが挙げられており、SMCの事業環境としては追い風になっています!
SMC(6273)の決算内容 業績好調の理由は?
決算推移を見ていくと、2018年〜2020年の間は下降していましたが、2022年には再び最高益を超え、前年比売上高+26.8%、営業利益+42.2%、経常益+32.7%とものすごい成長を遂げる予想となっています。
さらに、直近の決算発表でも2021年7月から9月にかけて売上高が前年比+41.9%、営業利益も2倍に増えたということで経済回復していることが分かります。
このような決算を受け、株価推移については11月12日の決算前に売られる側面がありましたが、その後は再び戻し、少しずつ上昇局面に入っています。
ねぜ、このような追い風の決算を出せたの?
今回の追い風の決算が出た理由としては、コロナが影響しているとされています。
コロナ禍では、企業はコロナによる経済ダメージをどれくらい受けるか分からないということから、設備投資を控えてきました。
一方、今年に入ってからは、ある程度ワクチンが普及してきたことによって設備投資もどんどん再開され、さらに1年間停滞していた設備投資を今使っていくということで一気に工場向けの受注が伸びています。
さらにそれに加えて、現在は半導体不足ということで半導体の工場への投資がどんどん行われている側面から、半導体の工場への受注が急速に伸びています。(半導体は上のグラフでは「電機」に分類)
SMC(6273)の配当金推移
配当金推移を見ていくと、2015年は1株当たり190円だったのが、2022年には600円と約3倍に膨らむと予想されています!
現在の利回りは0.79%ですが、このまま配当金が同じペースで増えていけば将来的に5年後や10年後には今の株価に対して配当利回りが3.5%ほどに増えている可能性も期待できます。
SMC(6273)の懸念点&注目ポイント 今後の円安に注目!
今回のSMCの決算というのはとても素晴らしいものでした。
この背景というのはコロナの経済環境下で各企業が設備投資を控えていたのが今年になって一気に再開されたからです。
さらに、現在の半導体不足の影響を受け、半導体メーカーは急速に設備投資を進めています。
特に台湾の半導体メーカーが日本に工場を建設するかもしれないということも言われています。
しかし、一方で、このような過度な設備投資を行うのは「将来の工場向けの受注の先食い」になってしまうのではないかと言う懸念点もあるため注意が必要となってきます。
また、半導体不足により、半導体が必要な自動車などの生産が減少しており、それによって工業向けの生産ラインがストップすることもあり、この影響をSMCも受けるのではないかと懸念されています。
最後にSMCの今後の注目ポイントについて解説するよ!
SMCの注目ポイントとしては、先ほど説明したようにSMCは海外売上が多い企業となっていることです!
そして海外売上が多い企業にとって重要なのが円安のレートとなってきます。
現在のドル円の1年間の予想というのは大体109円となっていますが、一方で、今年の第2四半期の平均レートというのは109.81円、今現在のドル円が114円ほどをつけています。
よって、今後も予想を上回るペースで推移していきそうなことからこの円安効果によってさらなる増益が見込まれます!
SMC(100株760万)を購入するのにおすすめの方法
SMCは現在株価76000円ほど、100株購入するには760万円ほどの資金が必要になります。
1銘柄に760万円も突っ込めないよ…
多くの個人投資家にとって、このような金額を一銘柄に投資することは勇気がいることであり、また、分散という観点からもリスクが高すぎます
投資をする上では分散が基本!1銘柄に集中投資は大きなリスクが伴います
幸い高配当株の場合は、1株購入の場合でも配当金が支払われます。
このため、1株購入が可能な「Line証券」などを使い、自分の資金量に応じた株数を購入することを強くお勧めします。
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